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「私の『インド修行の旅』体験記 最終回」


鬼丸絵里子先生のアシュラム体験記第3弾


9月16日からの第17回インド修行の旅に行ってきます!


第17回インド修行の旅、友永ヨーガ学院、インド旅行、鬼丸絵里子先生撮影

皆さま、こんにちは。

友永ヨーガ学院講師の鬼丸絵里子です。


少し間が空いてしまいましたが、

私の『インド修行の旅』体験記、最終回をお届けします。



そうこうしている間に、出発も目の前。

ご一緒する皆さま、準備は進んでらっしゃいますか?


ちなみに、インド占星術によると9/15まで水星逆行の真っ最中。

交通やコミュニケーション、技術、そして知性などを司る惑星である水星が逆行している時は、

それら分野でのトラブルが起こりやすいと考えられています。

影響は順行に転じたばかりの16日にも及ぶ可能性大。


決して恐れることはありませんが、

こういうタイミングですから、念には念を入れ、時間には余裕をもって、準備や行動をして頂くと安心です

(もちろん、今回の旅にご一緒しないみなさんも!)


はい、一番影響を受けやすそうな自分自身に言い聞かせる日々でございます…苦笑




それでは体験記3回目、始めて参りましょう~!





 * * *




アシュラムでヨーガに触れる。


その体験が私にもたらしたものを言葉で表現するのは、(イマドキの言葉を使うなら・笑)控えめに言って容易なことではない、とこの体験記を書いて改めて感じました。


1回目でお伝えした通り、

インドで体験したことは何か確固としたものというよりも、有機的に変化し続ける存在として今も私の中にあります。


そしてその存在は、

私の日常生活の場で起きている出来事と

時に共鳴し

時に反射し合いながら

今もなお様々なことを私に伝え続けてくれているように感じます。


3回目となる今回は、

“アシュラムでの時間”と“日常生活”の関係について、私が感じたことをお伝えしてみたいと思います。







アシュラムに滞在中、いろいろな所にさまざまな言葉が書かれているのを目にしました。


例えば、何度も訪れることになるサマディーホール正面に大きく書かれているのは


 BE GOOD

 DO GOOD


という言葉。










アシュラムを訪れた人が必ず目にするものの1つ、『シヴァナンダ・ピラー』にもたくさんの言葉が刻まれています。


その中の1つがこちら。


 SERVE

 LOVE

 MEDITATE

 REALIZE









それ以外の言葉もどれも分かりやすい英語で、そしてなにより簡潔です。

わたし程度の英語力でも「ふんふん、なるほど」と理解可能。


そう「何が書かれているのか」は理解できる。そこが大きなポイントかもしれません。



  「うんうん、確かに大切だよね」

  「良いこと書いてあるな~」


わたし自身、

そんな無邪気で茫洋とした感想を抱きつつ、満足感とともに初めてのアシュラムを後にしました。







日本に戻り、日々の生活を送っていたある日、全身を稲妻が走り抜けます。

それはあたかも仕掛けられた時限装置が作動したよう。


  「“BE GOOD”……。

   GOODって何?どういうこと?」


  「“DO GOOD”?

   わたしがやっているのはGOOD?

   …それとも???」



考え始めると自問は止まりません。

それまで「正しい」と確信していたつもりのことすら、怪しくなってきます。




それ以外にも、こんなことがありました。


先述のシヴァナンダ・ピラーに刻まれた言葉について、

『シヴァーナンダ・ヨーガ』の著者である故・成瀬貴良先生が勉強会で仰ったひとこと。


   「そう、“SERVE”が一番最初なんですね」



その言葉を聞いた瞬間、全身が総毛立ったのを覚えています。


続く“LOVE”以降のすべての言葉のその前に、“SERVE”がある。

その並びの順序も、大きな意味を持っている。


そういうことだったのか、という思いと、それってつまりどういうこと?という疑問。




それまで自分のいる部屋しか見えていなかったけれど、

この部屋は、実はそれ以外にも多数の部屋を持つ大きな屋敷の一室に過ぎなかった。

そのことに突如気づかされたような感覚でした。


アシュラムに掲げられた言葉が私たちに伝えようとしていること。

わかりやすく簡潔な言葉のその奥に、幾重にも折りたたんで格納されている宝物のような智慧の数々。

誰もがそこに近づけるようソフトに仕上げられた入り口の感触に、あっけなく満足していただけの自分に気づきました。




いまになって振り返ると、

たぶんそれらの言葉に出会った時から、

それについて考え、学ぶことになっていたのだと思います。



そして、そうなってみて初めて、

自分の日常生活のなかで、それらの言葉がためらいながらも呼吸をし始め、おずおずと拍動し出すのを感じました。










シヴァナンダ・アシュラムを訪れること、

それはわたしにとって、

その後に学ぶべき個人的な課題やテーマを受け取る旅だったように思います。


とは言え、旅の最中は、

自分がなにかを受け取ったということも、

どれがそうだったのかということも、

全く気づいていなかったというのが本当のところ。


でもきっと、その時から、

いつか時はやってきて、

そのことについて考えを巡らせることになっていたのだと、今となっては感じています。



そして次にアシュラムを訪れる時には、

それまでに自分が考え、行動し、経験したことを、

なんらかの形で答え合わせをしたり、また新たな課題を受け取る旅になるような気がしてなりません。

(相変わらず、旅している最中には気づかないかも知れませんけれど・笑)





矛盾したことを言うようですが、

実際のところ、わたしたちの学びの多くは日常生活の中にあります。


日々の生活の中で自身の課題と向き合い、そしてそこから学ぶ。


一見逆説的なように見えながらも、

わたし自身は、そのために、日常から遠く離れたアシュラムという場所を目指すのかも知れません。




アシュラムへの旅を前に

そんなことを考えながら、日に日に胸が高鳴るのを感じています。









 * * *





3回にわたる『インド修行の旅』体験記にお付き合い頂き、ありがとうございました。


繰り返しになりますが、これは私の極・私的な体験に過ぎません。

参加した人の数だけ、バリエーション豊かな体験があって当たり前。

是非、ご自分の眼で見、肌で感じたこと、それをそのまま楽しんでいただけたらと願っています。



それでは空港で、はたまた現地でお目にかかりましょう。


(水星逆行も念頭に)道中お気をつけて!



ॐ Hari Om!!



写真:鬼丸絵里子










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