人にはそれぞれ適正な体重があります。
でも、体重が増えてくると、健康にどんな影響があるのかやはり気になるものです。
そこで、「中年太り」について、調べてみました。

■中年太りとは?
中年太りとは、主に40代〜50代にかけて、内臓脂肪や皮下脂肪が増え、体重・腹囲が増加することを指します。基礎代謝の低下、筋肉量の減少、ホルモンバランスの変化などが原因です。
■ 中年太りによるリスク
中年太りが「単なる見た目の変化」だけではなく、健康への悪影響を及ぼすことは、多くの研究で示されています。以下のような疾患リスクが高まることがわかっています。
1. 生活習慣病(メタボリックシンドローム)
内臓脂肪の蓄積により、インスリンの効きが悪くなり、糖尿病、高血圧、脂質異常症(高コレステロール)、などを引き起こしやすくなります。
2. 動脈硬化・心血管疾患
血管が硬くなり、血流が悪化。心筋梗塞・脳梗塞のリスクが高まります。
3. がんのリスク
肥満は、乳がん、子宮体がん、大腸がんなど、いくつかのがんの発症リスクを高めることがわかっています。
4. 運動機能の低下と関節痛
体重が関節に負担をかけ、膝痛や腰痛の原因になります。筋力低下とあわせて、転倒・骨折のリスクも増加します。
■ 特に女性にとってのポイント
女性は40代以降、女性ホルモン(エストロゲン)の減少により、脂肪がつきやすく、内臓脂肪が増えやすい傾向があります。また、エストロゲンには血管や骨を守る働きもあるため、体重管理は骨粗しょう症や心臓病の予防にもつながります。
■ 結論:中年太りは“放っておけない”健康サイン
体型の変化を「年齢のせいだから仕方ない」と放置せず、早めに対応することで、将来の健康リスクをぐっと減らすことができます。
参照リンク
1. メタボリックシンドロームと内臓脂肪の健康リスク
厚生労働省 e-ヘルスネット
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/metabolic/m-05-004.html
2. 肥満とがんの発症リスク
国立がん研究センター「がん情報サービス」
https://ganjoho.jp/public/pre_scrum/pdf/obesity_cancer_2015.pdf
3. 更年期と女性ホルモン、脂肪のつき方の変化
大塚製薬 女性の健康情報サイト
https://www.otsuka-plus1.jp/woman/menopause/qa_05.html
4. 中高年女性の肥満と運動器への影響(関節痛・転倒リスクなど)
J-STAGE(学術論文データベース)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/clinicalsportsmed/31/3/31_469/_article/-char/ja
5. 女性ホルモン(エストロゲン)と骨粗しょう症の関係
日本骨粗鬆症学会 公式サイト
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