ーー 日照時間が短いと、セロトニンという情動や記憶、姿勢を安定させ、眼を覚まし、わたしたちをリラックスさせてくれるホルモンが脳内で減ってしまい、うつ的な症状が出やすくなる ーー
お日様が南の地平線からそう高く上がらないので、曇っていると日中でもどんより暗くて、なんだか元気がでない。
そんな体験、皆さまにもあるのではないでしょうか。
さらには、今年は、「コロナ明け」からの、ものすごい暑さの夏に、パレスチナからのニュースが飛び込んできました。
休まる暇のないままここまで来てしまって、体調がすぐれないという方もおいでと思います。
加えて、今の日本のカレンダー(西洋歴)だと、この時期に仕事と仕事に付随する用事(会食や贈り物の支度)が重なり、心身の管理をもっと大変に感じてしまいます。
そんな、2023年の初冬、冬至に向けて日照時間が短くなる今、セロトニン不足によるうつ症状がでやすいことも知っておきましょう。
<冬季にセロトニンが減ってしまうメカニズム>
日光に当たると、わたしたちの網膜が刺激され、セロトニン神経が活性化されます。
このセロトニン神経が、脳全体にセロトニンを分泌させます。
日照が短く、弱いこの季節は、網膜への刺激が少なくなり、セロトニンが不足すると考えられています。
<セロトニンが助けてくれること>
では、普段セロトニンは、わたしたちにどのような作用を及ぼしてくれているのでしょうか。
セロトニン研究の第一人者、有田秀穂先生によれば、セロトニン神経は、五つの働きがあります。
1)最適な覚醒状態にする
2)感情と物覚えを安定させる
3)自律神経のバランスを整える
4)痛みを抑制する
5)姿勢と顔つきを整える
・・と、とっても大切なことが分かります。
これは、脳幹にあるセロトニン神経が
1)では、大脳皮質に働くことで、
2)では、大脳辺縁系に働くことで、
3)では、交感神経の抑制に働くことで、
4)では、神経伝達物質の抑制をすることで、
5)では、前庭神経節に働く(であろう)ことで、
助けてくれるとのこと。
<この時季、セロトニンを増やすために>
ー お日様にあたる
セロトニン神経の覚醒は最低2000-3000ルクスの光が必要だそうですが、曇りの日でも、日光は10000ルクスの明るさがあります。
家庭用の蛍光灯だと500ルクスで、これでは活性化しないのですね。
ちなみに、晴れの日は10万ルクスの明るさだそうです。
はい、寒い朝だけど、お日様の光を浴びるのが大切ということですね。
ー リズミカルな有酸素運動を行う
ウォーキングなどのリズミカルな運動が、とてもよいとのこと。
できれば、歩くことに集中できる環境で最低5分から30分程度行うのがよいそうです。
他にも、水泳やサイクリング、ジョギングも推奨されています。
そして、もちろん、ヨーガも。
吸って、吐いて・・と、リズミカルに胸部と腹部の筋肉、そして、全身の筋肉を動かしますね。
はい、是非レッスンにいらしてください!(オンラインでも!)
ー スキンシップ、グルーミング
肌が直接に触れあわなくても、緊密に心が触れ合うことで、オキシトシンが分泌されます。
セロトニン神経はオキシトシンの受容体を持っているので、オキシトシンが増えると、セロトニンも増えるのだそうです。
夜が長いこの季節、大いに、家族や親友と語らいましょう。
足圧法を施すというのもよさそうです。
12月23日はサットサンガも予定しています!
ー 腸内環境を良好に保つ
セロトニンは腸で作られると聞いたことはないでしょうか?
実際に、体内のセロトニンの90パーセントは腸が作っており、消化吸収をして、排泄をするのに大切な蠕動運動を担っています。
この腸に働くセロトニンは脳内には届かないものの、腸が安定して働いてくれることが、脳内のセロトニンを含むホルモン分泌を安定させることが分かっています。
少し先ですが、来年3月には、ヨーガ断食講座を開催予定です。お役立てくださいませ。
ちなみに、昨日の東京の日の入りが16:35。
ここから、あと7分短くなって、東京の日の入りの一番早い時刻が16:28となっています。(11月29日から12月13日の15日間)
ちなみに冬至は16:32が日の入り。
このあたり、少し複雑なのですが、日の出が遅くなるので日照時間はやはり、冬至が一番短いのですね。
今日から冬至まで38日。
冬至の先、38日というと、1月28日にあたります。
1月28日は17:03が日の入り。
昨日の日の入りから30分も遅くなります。
そこまでは、あと38日×2-1日(12月22日)=75日。
ちょっと辛いかも・・という人は、それまで、温かく、ヨーガを頼りに過ごしましょう。
あと75日、2か月と少したてば、日の入りが30分も長くなります。
参考HP:
Medical Note 脳におけるセロトニン神経の特徴
健達ネット 日光によるセロトニン分泌の仕組みとは?
KEKEN 前庭神経系に発現するセロトニン受容体3の機能解析
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